2010年5月31日月曜日

表現の場「エコツーカフェ」

きたかんリポータ、きのっちです。北海道の観光の実務家や、観光に関連する仕事、さらには「観光になんとなく興味があるわ」という人からなるのが、北の観光リーダー養成セミナーです。これを修了した人は、自らこんどは自主組織の「きたかん」に加入して、ゆるい組織を維持し、発展させています。養成期には学びの場に出てきた人達も、本当は各自の分野で立派に教える側の立場でやっている「つわもの」です。そんな彼らの表現の場として、おあつらえむきなのが「エコツーカフェ」です。写真は「前回(4/25)のエコツーカフェの模様」で、洞爺財田(たからだ)自然体験ハウスで自然体験を担当する、きたかん2期生の鈴木利典さんがゲストに来ました。


第1回では、きたかんの先生である敷田教授が、エコツーリズムについて、かみ砕いたお話をしました。

観光と環境、本来なら温室効果ガスを出して飛行機に乗り、レンタカーで道内をドライブするなど、はなはだ相性のよくない両方の要素を、互いに仕組みとして実際の現場になじませて、柔軟に運用していこうじゃないかと、各地でエコツーリズムという思想による取り組みが始まっていますよ。といった主旨だった記憶があります。

【PR】以下に詳細はありますが、6/12のゲストはNPO法人「ねおす」の草創期コアメンバーでもあり、別のNPO法人をつくり独立した樋口和生さんです。道内の山岳関係者では知らぬものがいないくらい、凄い人らしいです。エコツーリズムやボランティアツーリズムの研究パートナーとして、敷田教授は6-7年ねおすとの関係があり、面識もある人のようで、どんな話が聞けるか楽しみです。

なお、エコツーカフェには、ゲストのプレゼン後に軽く飲めるという趣向となっており、毎回数名のきたかんメンバーが必ず参加しています。言葉で表現するには、やはり限界がある不思議な「きたかん」的現象を実際に見て理解する上で、ちょうど良いオープンな場となっています。

いや。単に飲み会が好きな人々というだけかもしれません。。

【PR】第3回のエコツーカフェ北海道______________

「南極で過ごした一年」~南極観測隊に参加して~
ゲスト: 樋口和生 氏(北海道山岳ガイド協会)      
      
2010年6月12日(土) 14:00~16:00( 開場 13:30)
会場=BARCOM SAPPORO(バルコ・サッポロ)
  中央区北2条西2丁目-15 STV北2条ビル1F
参加費=1,500円(軽食・飲み物付)
定員=25名、興味ある人だれでも可
共催=北海道大学観光学高等研究センター・ゆっくりずむ北海道 
後援=日本エコツーリズム協会
申込=e-mailに「氏名、所属、連絡先、当日聞きたい話」を送信
 ※宛先&問合せ: contact@hokkaido-terroir.com 

【問】ゆっくりずむ北海道  tel : 011-211-1954

【Q】エコツーカフェ?
「エコツーカフェ」は各地の環境や文化、歴史などの紹介や、エコツーリズム事情を情報満載で届けるカフェ(夜は軽く飲めるバーになる!)。毎回、専門家を招き「どんなことが楽しめるの?」「街の人々はどんな暮らしをしているの?」など、写真や映像で紹介し、年4~6回の不定期で開催する集い。

2010年5月30日日曜日

「札幌地元学調査」続編

きたかんリポータきのっちです。将来の北海道PR大使となる可能性大の北大生と、きたかんで「札幌地元学調査」に行ってきました。素晴らしい天気となり、6班それぞれに食べ歩きや、カフェめぐり、登山、神社参りなど従来からの名物も、新たな価値観による名物の発見も、沢山してきたようです。

旧たくぎんビル、今は「大通ビッセ」という最近オープンしたてのビルのホールに、9:30 集合しました。その存在を「たくぎん」としてインプットしているオトナ組と、ビッセともたくぎんとも両方にピンときていない学生組との理解度合いから、少々遅れるものが数名。。待ち合わせ場所1つとっても、街の時代や、世代の差を感じます。各班を事前にエリアに分けて、23名の学生と、きたかんガイド6名を出会わせて、全体説明【写真】をします。その後各自のフィールドを取材してきます。

・大倉山・円山エリア(伏見さん)
・円山裏参道・幌西エリアA(かとうさん)
・旭山・藻岩山山麓エリア(萩さん)
・山鼻エリアA(はたぶーさん)
・円山裏参道・幌西エリアB(戸田さん)
・山鼻エリアB(にゃまさん)
・撮影係&監督補(木野)
・総監督&見回り(敷田教授)

上記のコース分けでは、山あり、しゃれたカフェや雑貨の店あり、昔からの下町風情が残る地区ありの個性的な観光コースづくりが可能です。早速、公共交通機関を使うか徒歩で移動し、学生ときたかんメンバーとまちを歩きます。ガイドである上記( )書きの人々は、自ら学生にペラペラと喋ってガイドしてはならず、学生が「問うたら答える」ように念押ししています。

地元学では、まずグループ内のメンバー同士が互いを知り、次にグループについてくれる地元民(この場合、きたかんメンバー)と、いかに早く打ち解けて、多くの情報を引き出すかが、カギです。さらに取材ですから、立ち寄る店や見所にいる店主や客に話しかけて質問し、先方の心を開いて多くの情報を得て写真とメモに記録することを要求しています。一見、楽しげに見えて、けっこう高度なフィールドワークなのです。

楽しそうに寄り道し、団子を食べているように見えても・・・

その店の創業、従業員がいるのか、店主だけで菓子を作っているのか、店主はどこで和菓子の修業をしたのか・・・など、聞き出して記録。食べながらでも「調査」なのです。
大学に定時に全体が集合し、各班ごとに撮影した写真や残したメモから、各班はどんな街歩きのテーマにして、撮影した多くの素材から採用する写真を選択します。これらはパソコンで行いますが、デジタルネイティブに近い若い彼らは、さすが手なれたものです。

今日の作業はコースのふりかえりと、各班100枚以内の写真を絞り込むことで、終わりました。その後、懇親会を普段は締めている土曜夕方の北部食堂を頼みこんで開けてもらい、その片隅で開き、きたかんメンバーには、普段の社会人経験ではあまりない、珍しい学食での飲み会となりました。

【おもなきたかんCAST】
・戸田さん・・・仕事上、札幌をくまなく知るべき立場だがひきこもりの噂をもつ
・にしさん・・・きたかんも楽しいが子どもの運動会も大事。体が2つ欲しい
・萩さん・・・夏よりむしろ冬が元気。今年は寒くて助かっている
・はたぶーさん・・・すすきのの魅力を高めたい野望をもつ、歩くすすきの辞書
・伏見さん・・・講演講習会ずきにして、地域活動など実にマメに参加するひと
・にゃまさん・・・テレビ局営業マン。趣味の道内観光ときたかんをフルに楽しむ
・かとうさん・・・機動力で突っ走る広報のプロ。講師陣なのに受講生に近いノリ
・敷田先生・・・きたかんを伝説にする野望をもつ北大教授らしくない先生
・木野・・・またの名をきのっち。きたかんを観察する異業種交流マニア

2010年5月29日土曜日

きたかん支援の「地元学」

きたかんリポータきのっちです。5/29(土)「支援できます!」という有志メンバーで午前9:30に集合し、大学生のフィールドワークのお手伝いをしてきます。それは「札幌地元学調査」というテーマで、歩いて見つけるまちの資源探しです。歩きやすい服装でデジカメとメモ、地図、そして多少のお小遣いを持ってスタートします。この授業の事前準備としては、きたかんメンバーから、にしさん&戸田さんという、札幌観光におけるこの上ない強力な切り札がブレーンとなり、打合せを進めました。

当日は快晴。朝の気温は16度で、寒かった昨日とは大違いで、きたかんの「強運」を実感します。北海道大学の1年生23名が6グループに分かれて、きたかんメンバーが1人同行します。ちなみにきたかんは「地元ガイド役」と、脱線や迷子などからの「危機管理」を担当します。そして学生のチームリーダーを中心に、地図を片手にグループで行動します。

きたかんメンバーは、2009年10月3-4日の週末に、宿泊で「穂別(現むかわ町穂別地区)地元学」を体験しています。写真は去年の模様です(イメージ)。

外を歩いて、珍しいと感じたものを写真に撮って、地元の人から話を聞き・・・

グループごと取材内容を資源カードにして、組み替えてツアーを作り、発表する。

その時教わった側が今、教える側に回ることこそ、目から鱗の気づきの数々となり、そこで初めて地元学の主旨やプロセスが身につくことでしょう。ちなみにこの支援話をもちかけた教授は、「北の観光リーダー養成セミナー」の座長である敷田麻実教授で、きたかんメンバーにとっても、学部生達と同じく「自分たちの先生」です。いかに観光と関係の薄いよそ者と、観光やまちづくりに興味のある、きたかんのような人材を出会わせて、薄い関係・濃い関係と、それぞれに応じた活動を多発的に起こすか、そのプラットフォーム(出会いの場と循環)を研究している人です。

札幌では運動会日和の週末、円山・藻岩山地区をめぐる地元学はどうなりますか、楽しみです。

現場支援きたかんメンバー=戸田・にし・萩・はたぶー・伏見・にゃま・かとう・木野
総監修=敷田麻実教授

【おもなきたかんCAST】
・戸田さん・・・仕事上、札幌をくまなく知るべき立場だがひきこもりの噂をもつ
・にしさん・・・きたかんも楽しいが子どもの運動会も大事。体が2つ欲しい
・萩さん・・・夏よりむしろ冬が元気。今年は寒くて助かっている
・はたぶーさん・・・すすきのの魅力を高めたい野望をもつ、歩くすすきの辞書
・伏見さん・・・講演講習会ずきにして、地域活動など実にマメに参加するひと
・にゃまさん・・・テレビ局営業マン。趣味の道内観光ときたかんをフルに楽しむ
・かとうさん・・・機動力で突っ走る広報のプロ。講師陣なのに受講生に近いノリ
・敷田先生・・・きたかんを伝説にする野望をもつ北大教授らしくない先生
・木野・・・またの名をきのっち。きたかんを観察する異業種交流マニア

5/26(水) 第3回例会を開催しました!

きたかんリポータきのっちです。2010年5月26日(水)、各地から集うきたかんの交通事情ゆえに、主会場となっている札幌駅徒歩3分、キャリアバンクの会議室で第3回の例会が開かれました。22名が仕事を終え(or 終わらせて)参集しました。通常18:30-21:00という時間で、いつも濃密な議論を進めています。

今回のきたかん例会は、メンバーが18名、ゲストが4名入りました。議題のひとつであった洞爺からのゲストが1名と、「きたかんについて興味があって見に来た」という3名です。
・(株)洞爺ガイドセンターでアウトドアガイドをつとめる納谷さん、
・北大大学院観光創造専攻の博士2年で、ワークショップのワールドカフェずきな依田さん、
・北大公共政策大学院の修士1年で、地域振興と観光について興味を持った湯浅さん、
・おなじく修士1年で、観光の促進が地域基盤の強化になるのではないかと思った岡田さん。

例会後、恒例の飲み会に参加することができない、メンバーの松井氏は、差し入れに持参したワインを「味見」と称して自ら開けて傾けつつ、会議の部分に参加していました。果樹とワインの専門家として二言くらい、先に実施した事業の感想や提案をのべたあと、会議途中で飄々と、帰り仕度をして去ってゆきました。また、北竜町から足しげく参加する佐光氏は、プライベートで加入している草野球チームのジャンパー姿でこの日の会議に参加していました。ナイスなとーさんの双璧です。また、議論においては、世話係&進行担当のにゃまさんが、きたかんにおける議題の事前アップとMLによる「てみじかなアナウンスをと」再度、強調していました。また、メンバーの中には、自分が企画した案件への思い入れが強いあまり、それを説明することに時間を使い、指摘されていた熱血派の荒井さんや、それら背景の全く違うメンバーによる、同時多発的な案件を、1枚の資料に5W1Hのようにすっきりと整理して、議論の方向を示してくれる、スーパー公務員(?)の今井さんなど、いろんな役回りがあって、見てて飽きません。

【おもなきたかんCAST】
・松井さん・・・果樹の専門家。1年360何日ワインを飲んでいるワイン侯爵
・にゃまさん・・・テレビ局営業マン。身近な現象をアメフト的戦略論で考えるひと
・佐光さん・・・ひまわりの町北竜にかかせない町議、草野球の季節はオレの季節
・荒井さん・・・売る気の弱い日高をどうにか売り出そうとしている、行動派の馬獣医
・今井さん・・・きたかん活動なら仕事でも業後の時間でも。on-offともにデキる公務員
・木野・・・またの名をきのっち。きたかんを観察する異業種交流マニア

2010年5月8日土曜日

きたかんブログ開始

きたかんレポータきのっちです。私は「旅ログ北海道」ブログにて、北海道の暮らしを虫的な視点で書きつつ、新たな活動としてこのブログを始めようと思い、勝手に始めてみました。「ところで、きたかんってなんなのさ?」と言われそうな、唐突なブログの始まりです。

その名「きたかん」は略称で、話は『本家筋』にさかのぼります。北海道庁&北海道観光振興機構による、次世代の北海道観光リーダーを発掘するために設立されたのが、観光人材の育成事業で、その目玉の事業が「北の観光リーダー養成セミナー」です。2008年、平成20年度に始まって、毎年度、半年の期間で約30名の精鋭が育っています。

この学びを通じてテンションが上がった受講生らは、その後、自主組織の「きたかん」を作り、任意で所属して相互に能力や楽しさを高め合っています。そんな「ゆるいつながり」の場、それが「きたかん」です。本家から分家したというよりも、人材育成の枠組みを創っていた側の有識者や道職員までもが、その意義と楽しさを痛感して、自主的に参画しています。ですから教えた側も学んだ側もいっしょくたで、観光を盛り上げている会というのが、近い表現でしょうか。

1期生が育って・・・(写真=2009/03/15@小樽 修了式)

2期生が育って・・・(写真=2010/01/17@札幌 修了式)

メンバーのテンションが上がっています。テンションの源泉は、この人材育成が1人の能力には限りがあって、「グループで仕事をすることの楽しさ」を、各人みっちり仕込まれたことによると思われます。もちろん個性の強い人達の集団ですから、意見がすんなりまとまるようなグループワークは皆無で、それは泣かせる課題が、毎回鬼のように課されていました。そんな試練をともにすると、同志的結合によるものか、1期-2期と回が進むにつれ、受講者のレベルも上がり、質の高い学びが良心価格で提供できています。

未来のきたかんメンバーとなる3期生の告知は、2010年6月に始まるようです。興味のある人はぜひこちらの予告をチェックして下さい。

公式HP