2010年9月11日土曜日

北の観光リーダー養成セミナー始まる【後半】

きたかんリポータきのっちです。「北の観光リーダー養成セミナー」後編です。午後は3期生の自己紹介タイムで、1分の自己紹介をを全員がやりました。なかなか1分を守り自身を語るのは、慣れないと難しいものですが、みなのスピーチの強いインパクトに驚き、大いに笑いました。(順不同:抄↓)

・人口5千人の町から来ました。私は住民の全員を知ってます(O氏)
・私は以前名古屋に居ました。名古屋との違いはモーニングセットの値段の高さ。そして、きょうこの育成セミナーの座長が男だったことに、北海道に来て二度びっくりでした(Sさん)※これは座長の「敷田麻実」女性と勘違いされる、いわゆる「アサミちゃん事件」です
・頭の固さを改善するため職場から派遣されました(町職員)
・サハリンからの添乗業務で、いま、帰ってきました(TEIのFさん)
・私はメロンを仕事で食べすぎて、アイスブレイクの共通点ゲームで「好きな果物はナイ!」と1人主張しました。が、メロンはたまに食べます(JA氏)
・汽車の遅れで開講式に遅刻しました。自社の遅れなので言いたくとも文句も言えず、黙ってました(H氏)
みな、キャラが濃いです。気さくな社交家揃いで今後が楽しみです。

スピーチに続き、養成セミナーを修了した1-2期生が参集して「セミナーの善し悪しは受けた人に語らせよ」とのシンプルな発想によって、1期・2期&敷田座長によるトークセッションが約20分ありました。

【写真-5】同じ釜の飯を食べた仲。1-2期の修了生、大いに語る

先輩たちは得たものの大きさと、受講料の安さ、そして苦労したケースメソッドとそれによって得た仲間について熱く語りました。

午後の目玉として、第1回のケースメソッドを行い、早速グループに分かれて、ケースメソッドの鬼?と評判の益山講師が進めました。

【写真-6】人呼んで「ケースの鬼、マネジメントの権化」益山講師(でも優しい)

その時間、別室では、修了生組織である「きたかん例会」を行い、いろんな議論をしました。この1-2期、本来なら自分たちは修了したのに、3期の開講のために20人近く集まった点が凄いと思います。このセミナーを受けて観光まちづくりのプロセスを共有した、プラットフォームにいる多くの実務家と、修了後もつながりたいという、思いの表れだと感じました。この修了生組織であるきたかんは、会議を別室でやり、いろんな議論をして、よりきたかんを面白くしていくことを決めました。

【写真-7】きたかんをどう、デザインしていくかを議論した

【写真-8】受講生は、第1回のグループ発表を行い・・・

長~い1日の、机で学ぶ部分が終わり、18時に受講生と1-2期生そして講師陣が、みな一緒になって、なんと2階建てのバスでビール園へと飲みに繰り出しました。2階建てバスって、私は久々に見ました。

こうして半年間学び、飲み食いを共にするうちに親密度・連帯感が高まり、よいネットワークが形成されることでしょう。その際、中性脂肪などありがたくない数値が、一緒になって上がる可能性もありますので、注意が必要です。

北の観光リーダー養成セミナー始まる【前半】

きたかんリポータ、きのっちです。札幌はすっかり秋めいて日が短くなりました。きたかんが動き出した母体である「北の観光リーダー養成セミナー」、この3期受講生の開講式が2010年9月11日(土)ありました。会場は札幌駅徒歩3分キャリアバンク研修室です。このビルの1Fは紀伊國屋書店なので、セミナー期間中は課題に取り組む上で必要な資料も、心行くまで探せます。

【写真-1】開講式のようす

敷田座長が、巷にゴマンとある講演会、講習会、セミナーと、北の観光リーダー養成セミナーとの違いを、分かりやすく解説しました。養成セミナーの目的と背景、人材育成のプログラムが狙いや、観光まちづくりのモデル図を解説し、どの段階に受講生が仕事で関わっているのかを意識すること。そして、地域への再投資、このプロセスが現在各地のまちづくりでは、どこも弱いことを指摘しました。そして受講者各自の現場で、「再投資」の充実を目指す、そんな事業活動を自社から行う発想転換を勧める、といった講義をしました。

【写真-2】アイスブレイク

50分間、一方的に聞くだけでは、受講生のお尻が痛くなります。そこで次は体と頭を動かす「アイスブレイク」を行いました。アイスブレイクとは、初対面の人が速やかに心を溶かし打ち解ける雰囲気を作り出すワークショップ運営上の手法です。机と椅子を部屋の隅に寄せ、広めのフロアを作り、余分なものを持たず、敷田座長が出題する、「共通点でのグループづくり」や「並べ替えゲーム」をして、楽しみながら決定の早さを競いました。みな大人ですし、最初は多少なりとも恥ずかしさや戸惑う人もいがちですが、3期生は順応性が非常に高く、その模様を講師陣や1-2期の修了生、きたかんメンバーが笑顔で眺めていました。ゲーム終盤の究極の並べ替え、それは演台を起点に、セミナー会場から自宅が近い順に並ぶというもの。

【写真-3】並べ替えゲーム

【写真-4】受講生の道内分布。廊下にはみ出てます

家から近い人は徒歩10分の場所から、そして札幌の各区内、さらに市を超えて小樽やニセコなど徐々に遠くなり、遠い人は礼文島(!)から参加という分布図が、1本の線で描けました。この並べ替えをする過程を見ていても、みな積極的に声を出し、手を上げ、体全体で表現している人が多く、3期生は今後のグループワークが楽しそうなキャラクターが多くいることが分かりました。

その後、オードブル式の昼食で受講生同士が仲良くなるきっかけをつくり、各テーブルにはセミナーを前年に修了した1-2期生が数人入り、お話しながら昼食をとりました。食べながら話しをすると、早く打ち解けた雰囲気になれます。

・・・これだけやってまだ半分。後半に続く・・・"

2010年9月8日水曜日

きたかんを強くする「本の薦めっこ」

きたかんリポータきのっちです。「北の観光リーダー養成セミナー」、その3期生たちを迎える準備も着々と進んでいます。先に修了した1-2期生が新たな3期生を前に、2010年9月11日(土)の開講式にて、自分達が得たもの、さらに深めたことについて、語ります。ある人はワークショップの運営を担当し、ある人は飲み会に出る。など1-2期の各人が持続可能な形で、きたかんや養成セミナーにに関わっているのは、見ていてとても楽しい構図です。2008年(それ以前の仕込みをふくめればもっと前から)、この組織の原型が立ちあがり、這えば立て、立てば歩めのなんとやらで、広範な組織に関わる調整や支援を、影に日なたにする労を惜しまないのが、北海道庁「観光のくにづくり」セクションです。この事務機能がカナメとも言えます。きたかんメンバーが鬼のように出す情報の「交通整理」は、数ある異業種交流会やMLでのつながりの中でも、役割が難しいところです。しかしモチベーションの高い職員諸氏、講師陣が、さらに直接の担当を異動で離れた職員氏までもが、OFFの日を使ってでも「だって楽しいから」と参画してくれます。

自らが楽しい。それは観光まちづくりの原動力です。
楽しいとともに、各人がもっと賢くなることも重要です。

「きたかんメンバーは、もっと勉強すれ」とばかりに、敷田座長から「こんな本を読みました」とのお薦め情報が入ってきます。

「教育の方法」佐藤学(2010年)左右社,195p
コメント:学びの基本がわかりやすく書かれています。
  
「病院選びの前に知るべきこと―医療崩壊から再生に向けて」
田島 知郎著 (2010年)中央公論新社,
コメント:「医療」を「観光」に置き換えても共通点があって面白いです。

このML書き込みの後に、

私も最近読んだ本として、お薦めした1冊がこちら。
ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる
(日経プレミアシリーズ) [新書] 木村 英紀(2009)

普遍性を追求せず、暗黙知ばかり重視してきた日本の停滞を、産業革命~明治の文明開化~第二次大戦~終戦~今日とかいつまんで、日本が「理論化、システム化、普遍化に弱い」ことについて指摘しています。↑私も非常に弱いです。。
 
「これ、いいよ」を共有できる、卒業した受講生までのアフターケアも、MLだからできる。デジタルもアナログも両刀使いで、さらに忙しくなりそうな、きたかんの今日この頃でした。

【おもなきたかんCAST】
・敷田座長・・・きたかんを伝説にする野望をもつ北大教授らしくない先生
・きのっち・・・きたかんを観察する異業種交流マニア。最近わけあってひきこもり


【CM】大学って敷居が高いけど、頻繁に公開講座を開いて
市民に開かれた大学目指してます。北海道大学。観光の総合
テーマ「旅の楽しさを考える」10/28-12/2(毎木)計6回18:30~
http://www.hokudai.ac.jp/
※きのっちの独断&趣味でお薦めするHP・ブログ"