2010年10月29日金曜日

財務分析と信金を学ぶ@自主勉強会

「100百万円」がいくらか俄かに分からない、きたかんレポータきのっちです。ちょっと時間がたってしまったネタですが、北の観光リーダー養成セミナーの修了生組織「きたかん.net」の第2回合同勉強会を、2010年10月20日(水)18:30から2時間、開催しました。

この勉強会、使用の先約がない限り、キャリアバンク社からアジトの提供をいただいています。この日は18名が参加しました。18:30に集まるのは、勤め人自にも営業にとっても結構タイトです。日中への仕事の集中や、キリのよいところでのダッシュ(逃亡?)が求められます。勉強会は2部構成としており、1-3期の養成セミナー生および関係者に限定し、500円ワンコイン制で、毎回マイナーチェンジを重ね、ベストの運営スタイルを模索しています。この日のテーマは、北海道観光をより強くするための必須アイテムです。財務を読めて戦略が立てられて
、それをもって資金を調達する際、知っておくとよいネタでした。

【写真-1】Part?:「財務分析の基礎」/益山健一講師@きたかんサポーター
→財務の話はスマートに終了

【写真-】Part?:「信金の仕事&私の考える観光振興」/2期生 ふしみさん@信金マン(奥中央)
→質問者が続出。ちょっと脱線しがちな質問者に軌道修正するシーンも

前半は、皆が苦手とする財務のイロハです。まずは貸借対照表の見方と勘所。「かりかた」「かしかた」といった用語を使わずに益山講師は話し、数字アレルギーもちにとって「財務分析はそんなに難しくはないんだ☆」という夢と希望を、分かりやすい説明によって与えて下さいました。

つまるところ「資産」「負債」「純資産」という大きく3つのブロックしかない。そのブロックから成る貸借対照表では、「どのように元手を得て」→「どんな道具や武器に変え」→「いかに稼いだか」を見ています。さらに、損益計算書はもっとシンプルな作りで「売上―費用=利益」で、戦い方やセンスに「結果」がついてきたのか、戦略が外れたかを見ます。だから、「貸借対照表を見ると経営者のセンス、すなわち合理性がわかる。銀行マンはそこを見ているんです」、「損益は貸借よりもずっと構造がシンプルです。そして気合いやパワーの部分でこの2つは連動しています」。こうした構造のざっくりとした解説は、商業高校の授業とか簿記講座にありがちな、枝葉(勘定科目や用語など)から入る語り口とまったく違っていて、スッと記憶に入ってきました。

なお「財務分析の基礎」では提出は不要ですが宿題が課されました。「自組織や自社の決算書を実際に使って、ウチの会社ってセンスがあるのかを、ご自身で確認してみてください。それによって初めて分析の力が身につきます」とのことでした。(受講生は、とりくんだのでしょうか・・・?)

続いて後半です。地域に密着している信金&信組だが、その存在が当たり前となっていて、仕事ぶりが意外と知られていない。・・・ということで、きたかん2期生ふしみさんの視点で、信金の仕事や観光とのつながりを、発表しました。

普段は自身を「私」という伏見さん。発表では「手前ども」と、自分および自組織の呼び方が仕事モードになっていて、新鮮でした。そこで「地域に密着するとはどういうことか」を、数の上では圧倒的な銀行と比較して説明したのが、金融素人きのっちにはとても分かりやすかったのでした。

銀行は株式会社、すなわち株主の利益が優先されます。その点で信金は「相互扶助」を目的とした協同組織の金融機関。地域に立脚してて、利益第一主義ではない。そうした点で「観光関係の人にとっては使いやすい金融機関ではないか」と、ふしみさんからコメントがありました。その信金の営業地域はたとえば、遠軽とか空知とか、一定の地域に限定されており、顧客から預かった資金は、その地域の発展に生かされているんだそうです。投機的などこかの国の金融商品に突っ込まれる心配もなく、安心です。

ですが全道に33ある信金業界も、もれなく世界的な金融破たんに翻弄されたようです。そこで近年は、地元の企業と連携を強め「リレーションシップバンキング(地域密着型金融機関)」として、長期的な信頼関係を築きながら、助言や融資で個人や企業を後押ししているとのこと。こうした話を一通り聞いたあとの質疑タイムでは、いろんな質問がよせられました。

・33信金が1つのビッグ信金にはならないの?→ 一部、合併の話はあったように聞きます
・信金のTOPはどんな人がなってるの?→ 手前どもの組織TOPはいわゆる生え抜き理事長です
・銀行と信金、借り手にとってのメリットは?→信金のほうがケアが細やかといえます
・お金だけではなく、知識の部分もマッチングする、その具体例は?→回答略
・信金マンとして各地を見て回るの?→否、マイナーずき観光者の目線で見てます
こうして第2回勉強会を終え、恒例の飲み会に流れて行きました。

ちょっと自慢なのですが、きたかん勉強会では講師の招聘コストもかけず、構成メンバーでも充分に、皆がもつ専門性やその業界話でかなりの回数、勉強会が開けます。

第3回以降が楽しみです。

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