2010年6月21日月曜日

きたかん設立@小樽(6/19)

きたかんリポータ、きのっちです。北の観光リーダー養成セミナーを終了した卒業生組織「きたかん」の、設立総会的なイベント@小樽を6月19日(土)に開催しました。【写真-1】は順番は逆ですが、懇親会後に撮った記念撮影です。


次世代観光リーダーのゆるい組織誕生で、会場では当事者&関係者みなそれぞれが、一応に晴れやかな顔をしていたのが印象的でした。今秋に3期目の受講生を迎えるこの組織では、さらなる拡大をたくらんでいます。しかし一方で、1期生にしてみれば、自分達が受講した頃からの時間的・心理的「違い」や「隔たり」が、多少はあります。とはいえ大枠では何期だろうが、北海道の観光をもっと良くしていきたいという思いは誰もが持っています。そのモチベーションがある卒業生であれば誰でも歓迎で、セミナーを作った側の関係者も「先生-受講生」や「受講生-事務局」の別なく、いっしょくたになって会を運営しています。11時に始まった設立総会的イベントでは、座長の敷田麻実教授が30分のミニ講演をしました。【写真-2】


「みなさんは希望です」との語り出しで敷田座長の話が始まりました。
【要旨】
これからの地域づくりにおいては「薄い関係」と「濃い関係」を使い分けることを私はお薦めします。薄いとは、ちょっと覗くとか、ひやかしの参加。濃い関係とは企画する側となる参加。その組合せによる地域づくりを、地域内だけでなく、地域外の人々が支援しにやってくるスタイルが、より地域にとって健全な、草の根地域振興のカタチとなります。「地域活動と『心中』するくらいの人でないとできなかった地域づくり」から、地域づくりをより一層「有限責任」の範囲で参入できるよう外へひろげる。さらに、自信をもって有限責任で地域に関わる専門家に、きたかんの皆さんはなってほしい。
昨今では「仕事」と「プライベート」を明確に区別し、仕事への偏りからプライベートの充実へという解釈が、一般になされているのが現在一般的な「ワークライフバランス」の解釈です。しかしそうではなく、ワークでは仕事として社会に関わり、対価を得る。一方のライフは、仕事ではない面で同じく社会に関わる。この時間を増やして、自分の余暇時間で自分にとって違う世界をひらくこと、それこそがライフの充実であり、ワークもライフも、その両方を通じて社会と関わること。これが、きたかんで提唱したいワーク&ライフのバランスした、団体戦による、持続が可能な地域づくりです。このように、近年のワークライフバランスに関する解釈のあやまりを埋めるような、きたかん活動であってほしい。その際、みなさんやきたかんは「メディア」です。場はメディアであり、今後のきたかんを表現していくことで、北海道を使った社会実験となることでしょう。そうした規模の試みが可能なのが北海道なのです。

添付資料:http://www.cats.hokudai.ac.jp/~shikida/others/hokucyuukiji_medhia_20100302.jpg

その後、総会にて、きたかんの活動方針&活動計画の報告や、現在進行している各地(夕張・日高など)プロジェクトのPRがありました。

続いて「旅カフェ」というワークショップを、かとうけいこ講師により行いました。【写真-2】

この旅カフェは、「ワールドカフェ」をベースに北海道の観光を考える版に特化させたプログラムです。自由な発想を歓迎して相手の話をき、否定しない場づくりを特徴とします。さらにテーブルに敷いた模造紙にいろいろ絵や文字を書き込み、途中にはお菓子などをつまみ、テーブルを1ラウンドずつ巡りあるく「航海」を数度行います。喋る人は、トーキングオブジェクト(この場合「うっさん」フィギュア)を持った1人が喋ります。
【トークテーマ】
Round-1=あなたの心に残る「旅の思い出」。教えてください。
Round-2=何が人を「小樽」に惹きつけるのでしょう?
Round-3=あなたは今日から、旅人を小樽に、北海道に迎えるために、何かをしたいと思いますか?

そして最初のテーブルに戻って、ふりかえりを行い、ワークショップが終了します。終わる頃には、テーブルクロスに見立てた模造紙は、このような落書きで埋め尽くされます。【写真-3】

このような試みによって、「どんな発言をしても否定されない」「話をじっくり聞いてくれる」安心な場を体験することが、大きな目的で、その上に発想の広がりや、面白いことをグループで共有することをめざします。(次号に続く・・・)


■北の観光リーダー養成セミナー?
北海道庁&北海道観光振興機構による、次世代の北海道観光リーダー養成のために設立された、観光人材育成事業。平成20年度に始まり毎年、半年の期間で 30名の精鋭が育つ。テンションが上がった受講生らは、その後、自主組織「きたかん」に任意で所属し相互に高め合う「ゆるいつながり」。3期生の募集を絶賛受付中!
養成セミナーの様子=http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kkd/kanko-manager

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