2010年6月18日金曜日

馬産地を旅する企画

きたかんリポータきのっちです。北海道というとまず写真のように「牛:ホルスタイン」のイメージが強いように思いますが、かつて開拓の際に人馬一体となって森林を切り拓いたように、道産子をはじめ後には競馬のサラブレッドの育成を手がけるなど、馬の歴史のほうがよほど古いようです。今回は「馬ネタ」です。
【参考写真】浜中町にて(北海道=牛がイメージ先行?)※イメージ

北海道の新たな観光の可能性に、興味深々な異業種社会人からなる、ゆるいつながり力を誇るきたかんでは7月、きたかんメンバーを対象としたマニアックな「お試し旅行企画」を作りました。ちなみにマニアックな旅行のことをSIT(スペシャル インタレスト ツアー)といいます。高めの価格設定もいとわない、そのテーマが好きなお客さんに対して、ニッチな旅行市場が開拓できるぞという可能性のもと、これまで価値があると思っていなかった事象に、価値をつけて売ろうじゃないかという発想によってつくられる旅行の分野です。

今回の対象地域は、場産地の日高エリア。新冠町・浦河町・日高町・新ひだか町などをめぐります。これは日高を中心に、普段から精力的に馬の健康のために広範囲を駆け巡っている、きたかんメンバーで馬の獣医さんである、荒井さんの普段のフィールドです。ですからこの旅行は彼女が中心となって企画したものです。「普段の仕事現場である馬産地日高を見てほしい」、そして馬をテーマとした旅行が商品化の余地があるのかを、きたかんメンバーで「移動・食事・施設・人のホスピタリティ・対応規模・お土産」など、コンサルテーションをしてほしい。要するに「ちょっと観光に明るい素人さん」として実際に参加してモニターしてほしいという、呼びかけを、きたかんメーリングリスト上で実現させました。

荒井さんの思いを形にする、SIT的な要素をふんだんに盛り込んだ内輪の企画旅行は、彼女のネットワークをフルに活用し、仕込み期間も約半年で実現しました。移動は車を乗り合わせて、告知もMLを利用していますし、まずスタート期は規模を小さく、いまある環境や人材を生かした企画をしているので、「業」とする旅行業にはできない企画のアプローチや強みがあります。

ちょっと内容をご紹介しましょう。

タイトル: 日高だ~べ~(※ダービー&だべ)怒涛の1泊2日
開催日程:2010年7 月12 日(月)-13日(火)
9:00に苫小牧に集合し、セレクトセール見学や役場の表敬訪問、ファーム見学に乗馬体験、さらには夏なので同日の宿は、なんとキャンプ。食事も自分達で、自然のなかで作って食べて飲んで語るようです。
翌日。火曜の朝も早くから活動し、7:30 育成牧場を見学し、日高の振興局を表敬訪問します。さらに馬的SITはまだまだ続き、昼には競走馬のふるさと案内所を見学。そして新ひだか町の役場も表敬訪問します。夕方にはダーレー・ジャパン・スタリオン・コンプレックスというところを見学し、門別競馬場でのレース観戦。そして苫小牧方面に戻り、21:30に集合地点の駐車場で解散するという行程です。まさに馬ドップリ。。

このテストマーケティングによって、場産地日高の人が馬は観光の資源になることに気づき、自信と誇りを持って外に向かって主体的に働きかけるよう変わることで、新しい観光が促されることを期待しています。これが形になるまでには、ワッキー氏&にゃま氏ほか多くのメンバーからの「愛のダメ出し」があり、荒井さん自身がまず変わったことも記しておくべきことです。

「地域のお役にもたって、それ以上にきたかんメンバー自身がまず楽しむ」ことをモットーにしている旅企画、次は誰が思いをカタチにしていくのか、楽しみです。

【おもなきたかんCAST】
・荒井さん・・・場産地日高をどうにか売り出そうとしている、行動派獣医
・ワッキーさん・・・倶知安を中心に商売とまちづくり、きたかんでは代表世話人を務めるツワモノ
・にゃまさん・・・テレビ局営業マン。身近な現象をアメフト的戦略論で考えるひと
・きのっち・・・きたかん記録係。賭けはヘタだがばんえい競馬を見て感動した記憶がある

0 件のコメント:

コメントを投稿